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しごとおわりにちょっとしゃべっていくところ。
ちょっと出勤して帰るところです。
明日の午後イチで校正提出する仕事、あとは出力するだけだから明日でも間に合うな~って思ってたらまだテキスト打ってない部分を発見してウオオオオオってなりました。来てみてよかったです。


島田荘司先生の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」読了。
なんだろうか、ラストあったかかったね…「やめろよ~いい感じにしやがってあったかいじゃないかよ~」ってなりました。
面白かったし読みやすかった。眠くならなかった(大事)。
あと、ちょっとだけ出てくる子規の話が静かに切なかった。

全体の構成としては、章ごとに夏目視点・ワトソン視点(というか記録)で切り替わるのが面白かった。全部じゃないけど、同じ出来事について2人の文章でかぶっている部分があるんだけど、何を記して何を省くかの取捨選択が両者で違う。おそらく夏目視点で書かれている表現のほうが真実に近いんだろうな。主にホームズの奇行とか。
ワトソン視点は「え、嘘だろ、あの目も当てられない修羅場がこんなきれいな進行になる!?これじゃホームズただのかっこいい紳士じゃん!」ってツッコんじゃった。ホームズがやばめに書かれてるのって夏目サイドだけだもん…。そういうところも面白かった。
でもその奇行も頭部強打(一歩間違ったら死んでた)でなりを潜めたのでこのホームズ昭和期のポンコツテレビかなって思ったりしました。(叩くと治る)(おばあちゃんが叩くとなお良い)(小説では3階から落ちた)
でもホームズのビョーキは完治するものじゃないから「今イイ感じになってる」っていう状態が長く続けばラッキー、とかそれくらいを期待するしかないのかな。こわいな。

作品自体は30年以上前に書かれているんだけど、大逆転裁判と似てるところ(ホームズと東洋人の組み合わせとか)があったのでにこにこしながら読んでました。
序盤の夏目の言動なんて大逆裁の漱石さんで想像するとすごくしっくりきてしまった。でもこの夏目はアノ漱石さんほどアレじゃなかったので、だんだん龍ノ介的なポジションになってきて、それはそれでなるほど、ってなりました。
夏目帰国の出港の際、ホームズが港で別れのバイオリン弾いてくれたので「知っている光景…」ってなりました。

島田先生が「本家ホームズはクスクス笑ったり、忍び笑いするだけなので自分の作品ではぜひ高笑いさせたい」とのことでラストのシーンにそれが入っているのですが(序盤にも「わはは」はあったけど)、私が最近見ていたホームズはかなり高笑い系(ド鬱状態もあるけど)だったので、なんか、そうなのか~ってなりました。アノシャロ腹抱えて笑ってるよね。

(今ふと「アノシャロ」って「大逆転裁判におけるシャーロック・ホームズ」を端的に表せて便利な言葉だねって思いました。ただし大逆裁ユーザーにしか伝わらないけど。)

ところでワトソンまじスパダリですね。

作品と関係ないところでは、巻末エッセイを読んで「島田先生は教育者だな~」って思いました。後進へのまなざしのあたたかさといったら。
よかった。
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